[ トップページへ ] [ 戻る ]

ウエルウェーヴ通信 第9号


2002年12月26日発行


目 次

インターンシップって何?

インターンシップ体験記

10年来の悲願達成!ロケット加速で地域生活へ

ドクターFの自立生活ワンポイントアドバイス 第8回


インターンシップって何

学生さんを初めて受け入れて

〜NPOで15日間実体験〜

 

私の知人より立教大学のコミュニティ福祉学部の学生をインターンシップとして迎えてくれないかという要請がありました。「インターンシップ?何それ・・・」という一言から学生を迎えることとなりました。インターンシップという言葉はどうあれ、受け入れる内容としてNPO法人に学生を送り込むことでNPOを実体験してもらうこと。

それによって単位を与えるというものでした。一人五日間、三人を受け入れることに了解してから、十五日間も学生さんに何をしてもらおうかと悩んでしまいました。

その結果ヘルパーの派遣先でお世話になっている社会福祉法人の作業施設と、在宅で自立生活している方のお宅に行ってもらいそこでお手伝いをしてもらうことになりました。

施設では作業を利用者さんと一緒にやってもらい、自立生活をされている方のお宅では介護の補助という内容でした。私も学生さんに介護のお手伝いをしてもらいました。通院ということで真夏の暑い最中、電動車椅子と徒歩で病院へ行き、帰りにはバケツをひっくり返したような雨に降られビショビショになったことを思い出します。そして事務所整理ということで膨大なカタログをコンピューターに取り込む作業もしてもらいました。三人ともこちら側の話をよく聞いてくれたので受け入れる前の不安はどこかに行ってしまいました。困ったこととして思い出すのは評価表を書く時、毎回同じ事を書くことはできないし、かといって適当に書くこともできないし、と大変悩んだことです。今回インターンシップとして当法人を指名して来てくれたお三方にはお疲れ様でした。また遊びに来てください。

そして、今度また機会があればインターンシップを受け入れたいと考えています。

                          

藤沢 由知

インターンシップ体験記

支援費制度に関心を持つキッカケに

 篠塚 亮さん

 今回はNPOのインターン実習ということで福祉開発研究センターにお邪魔させていただきました。数回の訪問でしたがNPO法人という事業と経営の二面の運営の現場を実際に見ることができ、とても勉強になりました。特に運営は普通の事業よりも制限が多く、難しいそうです。今回の経験は来年から始まる支援費制度について関心を持つきっかけとなりました。前回の介護保険制度のように始まった直後はあまり浸透せず、また問題点も数多くでてくるでしょう。支援費制度の問題点はすでにいくつか予想できています。それを改善し障害を持った人がより生活しやすい状況を作っていってほしいです。平等に生活するというのは誰もが生まれながらに持った権利だからです。町田市は福祉に力を入れており、そういう点では進んでいると実感しました。今回のインターンで終わりではなく、今後も関係を続けていけたらうれしいです。

家庭のような温かい印象

寺脇幹彦さん

 私を併せ立教大学生3人は、大学の授業の一環としてお世話になっている福祉開発研究センターの藤沢理事長のご紹介で、湯舟共働学舎で2日間一緒にお仕事をさせていただきました。私は「ささ織り」や「ケーキ作り」「トイレットペーパーの製造」を主に担当しました。共働学舎の利用者さんは、年齢が幅広いので大きな2世帯家族のような温かい印象を受けました。今まで障害を持っている方と接する機会が全くなかったので、お仕事を通して、皆さんとても楽しくて、個性豊かな方たちばかりなんだなと感じることができて良かったです。反省点として、共働学舎さんでのお仕事が、勉強というよりもむしろボランティアとしてお仕事をしていたように思います。もっと社会福祉施設についてや、利用者さんの必要としている事などを客観的に考察すべきだったと感じています。お世話になった皆さんにはとても感謝しています。ありがとうございました。

福祉の難しさ実感

岡田直大

まず,数あるフィールドスタディの配属の中から,こうしてNPO団体で学ばせて頂けるところを選んだのは,部活の同学部の先輩の,「これからは利潤追求だけの企業が生き残っていくのは少し難しくなるだろうから,NPO団体には注目しておいた方がいい」というアドバイスと,少し前に見た,海外のNPO団体のドキュメンタリーで,前々から興味あったNPOという機関にさらに興味があったからです。

そうした番組ではすべてを知ることはできませんし,先輩の言うことも抽象的です。なので,なるべく高い理想やイメージ(先入観)を持って臨むのはやめようと思っていました。変な理想を掲げている方が,インターン先の方々に失礼だと思いながら向かわせて頂きました。

折角感想文をニュースレターに載せてもらえるのですから,月並みな文は書くまいと思っていたのですが…やはり先入観が拭えなかったようです。第一印象として,かなり開かれた空間です。馴染みやすそうだったのですが,まず,自分は甘かったです。やはりきれい事ばかりを頭で考えて考えていたようで…。福祉という分野自体が,たいへん難しい。身体的に,精神的に辛いというのではなく,難しい,ということを介助の手伝いや仕事の内容,理事会などから一番に感じたインターンでした。

今回,あまり理想論ばかりを言わず,そうした難しさを見せていただき,ありがとうございました。

10年来の悲願達成!ロケット加速で地域生活へ

二宮 博之

 私が施設生活からここ町田の地で地域生活に移行して早いもので五ヶ月が経過しようとしている。

この期間は町田の新生活にただ慣れることと生活基盤づくりに追われ、ゆっくり経過を振り返る心のゆとりすら持てない日々が続いていました。やっとこの一ヶ月ぐらいは新生活も軌道に乗り始め、いくらか心のゆとりが持てるようになりました。

それにつけても過去何回も失敗続きで地域生活の道を閉ざされてきたものを、今回もそれまでと同様にただ無我夢中でがむしゃらにやってきたことが、よくこの僅かの期間にできたものだなぁと我ながら感心しています。まさにロケットが勢いよく点火し続けて、その上に加速が付いた状態だったのだなぁとつくづく思います。

今年の初めはただ慌てるでもなく「来年ぐらいまでに地域生活に移行できればいいかな」と考えていました。ところが色々調べていくうちに制度が変わる前の今年度中にやってしまったほうが、これまでの経験も生かせられると思い始めました。

手始めに三月に町田市役所にお伺いを立ててみました。そうしたら二つ返事で「引き受ける」と言ってもらえたのです。普通ならどこの自治体でも二の足を踏むのにと過去の経験から思っていましたから、いささか拍子抜けしたことを憶えています。こうして一段ロケットがみごとに点火したわけなのです。

それからが本当の正念場で四月・五月で部屋探し、介助者探し、研修と矢継ぎ早にやらなければならないことが次から次に出てきて目が回るほどの慌ただしさでした。

六月からは引っ越してきていよいよ地域生活の開始ですが、部屋改修やその他の問題で2ヶ月間は施設との二重生活を送ることになりました。無類のサッカー好きの私が日本で行われるワールドカップをゆっくり観ることが出来なかったが、今から思えば貴重な体験で大変充実感がありました。

そんな訳で私のこの一年の地域生活への道筋を簡単に振り返ったわけだが、私にとってこの一年は十年来の悲願であったことを僅かの期間で成し遂げてしまったことの充実感といい意味での虚無感に今はいっぱいである。

ドクターFの自立生活ワンポイントアドバイス 第8回

あなたお幾らにします…?

最近の求人誌では必ずといっていいほど介護者募集の掲載を見かけます。

内容は高齢者・障害者の身辺処理など、拘束時間も様々です。

では、時給単価を見てみましょう。こちらも各個人・事業所によって賃金形態は様々で、数百円ほどの差があります。これは財政面や業務内容によって単価が決まってくる為です。

介護というものが社会的に定着したのがここ2年くらいの間の事で、それは高齢者の介護保険が大きな要素となっています。我らが事業所でもヘルパー派遣事業を始めて2年目を迎えました。サービスを提供する側、受ける側、両者の考え方は様々です。

その一つとしてサービスを受ける側には、私のように義理人情を重んじて「金じゃないよ心だよ」というところでの関わりにこだわりを持つ者、ヘルパー派遣をお金の関係として考える人もいます。

また、高額な単価を支払い、サービスを提供する側、利用する側といった関係がフィフティになることによって頼みづらい事でも精神的な負担にはならないという考え方もあります。しかし、この考え方では報酬という前提がある条件でしか関係が結べないのではということになってしまいます。金の切れ目が縁の切れ目ということわざにならないよう気をつけてほしいと思います。

ヘルパー派遣が普通の人材派遣のような仕事と全く違うところは、単に右から左に物ごとを動かすだけではなく、利用者と一緒に考えながら進めていくということです。また、それがヘルパーとしての真の仕事だと私は考えます。ヘルパーの仕事は人間関係で成り立っているもので、利用者との信頼関係が重要です。決して技術的なことではないのです。他人の家庭に入りプライバシーを守り人の命を預かる、といった利用者の生活サポーターとして、また良きパートナーとしての存在であってほしいと願います。

来年度から障害者の介護保険版として支援費制度が導入されます。現在ヘルパーという職業は大変注目されています。日頃からヘルパーを利用しているあなたはどのような関わり合いを望んでいますか。利用者として時給は「幾ら」がふさわしいと考えますか。ヘルパーの仕事をしているあなたは、自分に対し時給単価は「幾ら」だと換算しますか。両者が忘れてはならないことは理解する気持ちと思いやりの心だと思います。その事を前提として考えて下さい。その事を抜きに高額な単価にしても良い関係は長続きしないと確信するからです。皆さんはどのようにお考えでしょうか。

コラムでした。